数珠と聞いてあなたはどのような形を想像しているでしょうか。
珠が丸いものを想像している人が多いかもしれませんが、実は珠がそろばんの珠のような形になっているものもあります。
このように珠1つとっても違いがありますが、どうしてこのように形に違いが出るのでしょうか。
ここでは、数珠の形が違う理由についてご紹介します。
数珠の形が違う理由とは
数珠を使っていない人だとあまり知らない情報ですが、実は数珠は宗派によって形が違うということが多いです。
なぜなら、仏教がやってきてからというもの、平安時代から現代まで多くの時間が流れています。
そのなかで仏教は天台宗や真言宗や浄土宗など、多くの宗派に分かれていますし、今もまた新たな宗派がどこかで生まれているはずです。
そんな中、一番身近で持ち歩きやすい仏具である数珠というのは、どこの宗派の者かというものを示しやすい、差別化がしやすいポイントでもありました。
お坊さんであれば袈裟などでも区別できたかもしれませんが、町民などそうはいきませんから、そういった事情もあったかもしれませんね。
丸い形の珠があるかと思えば尖った形状の珠もあり、房の飾りの形、持ち方など、宗派によって異なる点というのは多いものなのです。
法事やお葬式用に買うなら略式数珠
そこで困ってしまうのが、特にどこかの宗派に所属しているというわけではないものの、法事やお葬式などで数珠を使いたいと考える人です。
「宗派によって数珠って形が違うんだ。あれ、ちょっと待てよ。亡くなった○○さんのお家はどこの宗派だっけ。合わせなきゃいけないのかな?」
なんてことを考えて、色々不安を掻き立ててしまったかもしれません。
ですが実は、そこまで不安になって色々考える必要はないので、ご安心下さい。
なぜなら、宗派によって違いが出やすい数珠というのは本式数珠といって、珠の数が108個ほどあるタイプに限られるからです。
珠の数が少ない略式数珠(あるいは片手数珠)というものがあり、こちらは基本的に宗派を問わずに使うことが可能です。
もしどこにでも持っていけるような数珠を買い求めたいのであれば、そちらから選んでみましょう。